【結論】焦って行動する前に知っておきたい「やってはいけない3つの行動」
以下のような行動は、不安に飲まれて冷静さを欠いたときに陥りがちです。
① 含み損が不安で、すぐに全部売ってしまう
② 他の「儲かりそうな投資」に安易に乗り換える
③ 投資そのものから身を引いてしまう
これらは、損失を確定させたり、将来の資産形成のチャンスを逃してしまう原因になります。
この記事では、こうした「やってはいけない3つの行動」と、
元公務員×薬剤師FPの私が実践してきた正しい対処法を、実体験を交えてわかりやすくお伝えします。
やってはいけない① 含み損が不安で、すぐに全部売ってしまう
含み損の状態を見ると、“これ以上損したくない“と思って、慌てて売却してしまいたくなる——。
これは、投資を始めたばかりの人に多く見られる「よくある反応」です。
ですが、実はその売却こそが「損失を確定させる」行動であり、最も避けたい選択肢なのです。
■ 含み損=損ではない。売ったときに初めて「損失」になる
含み損とは、「今の評価額が一時的に下がっている状態」にすぎません。
たとえば、10万円で購入した投資信託が8万円に値下がりしていても、そのまま保有していれば、また10万円以上に戻る可能性もあります。
ところが、8万円で売ってしまった瞬間に、その2万円の損失が確定してしまいます。
ここで忘れてはならないのが、投資信託は「短期的な売買で利益を狙う商品」ではなく、「長期的に資産を育てるための仕組み」だということです。
一時的な価格変動に振り回されるのではなく、「将来の自分のために育てている」という視点が欠かせません。
■ 感情で売却判断をすると「底値で手放す」ことになりやすい
相場が下がっているときに不安になるのは、自然なことです。
でも、価格が下がっているとき=「安いとき」でもあるわけで、冷静に見ればむしろ買い増しの好機でもあります。
にもかかわらず、感情に流されて売却すると、安いときに売って、高いときに買い戻すという、本末転倒な行動につながりかねません。
■ NISAだからこそ、売り急ぎは大きなロスにつながる
NISAは「売却益が非課税になる」制度です。
本来であれば、利益が出るまでじっくり保有し、非課税メリットを最大限に活かすことが前提となっています。
含み損の状態で売却してしまうと、その最大の恩恵を受け取る前に終わってしまうことになります。
■ 不安になったときこそ、やるべきことは「売ること」ではない
不安を感じたとき、本当に見直すべきなのは「今すぐ売るかどうか」ではなく、
「なぜ下がっているのか」「自分が持っている商品はどんな特徴なのか」ということです。
一度立ち止まって、投資の目的とスタイルを見直してみる。
それこそが、次の正しい選択への第一歩になります。
やってはいけない② 他の「儲かりそうな投資」に乗り換える
含み損を抱えていると、”この投資信託は失敗だったのかも…”と不安になり、
つい、「今話題の銘柄」や「成績の良い商品」に乗り換えたくなる気持ちが湧いてきます。
でも、焦って商品を乗り換える行動には、いくつもの落とし穴があります。
■ 成績のよい商品=今後も上がる商品、とは限らない
投資の世界では、「過去の成績は、未来を保証しない」というのが大原則です。
たとえ最近好調だったとしても、それが今後も続くとは限りません。
すでに値上がりした後で乗り換えると、むしろ下がるリスクを抱えてしまう可能性すらあります。
話題の商品に飛びつくことは、株式投資で言う「高値づかみ」になりかねません。
■ 運用の「軸」がブレることで、長期成果は遠のく
短期的なパフォーマンスに目を奪われてコロコロ商品を変えてしまうと、
自分の運用スタイルが定まらず、判断軸もブレていきます。
これは投資において非常に危険な状態です。
そもそも投資信託は、時間を味方につけて資産を育てるための仕組みです。
数ヶ月、数年というスパンで判断するのではなく、もっと長い目でコツコツと積み重ねることこそが、成果を生む土台になります。
■ 商品の乗り換えではなく、まず「目的」と「配分」を見直す
”この商品でいいのだろうか”と不安を感じたときは、
やみくもに乗り換える前に、まず立ち止まってこう問いかけてみてください。
- なぜこの商品を選んだのか?
- 自分の資産配分(ポートフォリオ)はどうなっているか?
- 積立の目的やゴールは何だったか?
商品を変える前に、自分の「投資方針」そのものを見直すことが、本当に必要なアクションかもしれません。
やってはいけない③ 投資そのものから身を引いてしまう
含み損の状態が続くと、”投資ってやっぱり自分には向いていないのかも…”
”やっぱり投資は怖い。やめておこう”——
そんなふうに感じてしまうことも、決して珍しくありません。
ですが、そこで投資そのものをやめてしまうことこそが、長期的な資産形成における最大の損失につながりかねないのです。
■ 短期のつまずきで、将来の可能性を手放してしまう
誰しも、初めての投資で思ったようにうまくいかないことはあります。
下落相場に直面すれば、誰でも不安になるのが普通です。
ただ、一度の失敗や含み損だけで「向いていない」と決めつけてしまうのは早計です。
それは、転んだ経験から「自分は歩くのに向いていない」と言っているようなもの。
学びを経て、軌道修正していけばよいのです。
■ 「NISA=損をする制度」ではない
中には、”NISAなんてやるんじゃなかった”と感じてしまう人もいます。
でもそれは、一時的な損益だけで制度全体を評価してしまっている状態です。
NISAは、本来「長期でコツコツ投資する人にとって有利な制度」です。
評価するタイミングが早すぎただけで、制度そのものに問題があるとは限りません。
■ 含み損の経験は、将来の「強み」に変えられる
むしろ、今のような「つまずき」こそが、本当の意味での「投資の学び」です。
この経験を経て、次に同じ状況が来たときには冷静に判断できるようになります。
「自分には投資は合わない」と結論を出す前に、今回の経験から何を学べるかを考えてみてください。
■ やめる前に、正しい知識と方針を身につけてからでも遅くない
投資をやめること自体を否定するつもりはありません。
ただし、「間違った認識や不安のまま」やめてしまうのは、もったいないのです。
たとえば:
- 商品の選び方が適切だったか?
- リスクの取り方が自分に合っていたか?
- 継続的に運用を見直す仕組みがあったか?
正しい知識と考え方を身につけてからでも、投資を続けるかどうかを判断するのは遅くありません。
まとめ:感情ではなく、仕組みと知識で乗り越える
含み損が出たとき、人はどうしても”もう嫌だ””向いてない”と感じてしまいます。
でも、本当に必要なのは感情ではなく、正しい知識と仕組みです。
あらためて、特に避けるべき行動は次の3つです。
- 含み損が不安で、すぐに全部売ってしまう
- 他の「儲かりそうな投資」に乗り換えてしまう
- 投資そのものから身を引いてしまう
これらはいずれも、短期的な感情や焦りが引き起こす判断ミスです。
しかし、その裏には「正しい知識が足りていない」だけ、というケースがほとんどです。
投資は「センス」ではなく「仕組み」と「習慣」がすべて。
ここで一度立ち止まり、次の一歩を考えてみてください。
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